旅するチャイ屋mimiLotusについて

-チャイとの出逢い-1987

私が『チャイ』と出逢ったのは、約30年以上前。当時中学生だった私は、日本の学校や人の輪に馴染めず、ひとりの世界に引きこもる日々を送っていました。そんな中、両親の「広い世界をみてきなさい」のひと声で、ネパールへ。

ネパールの景色

初めて触れる文化、景色、におい…それはたちまち私を虜にし、自分の見ていた世界がどれだけ狭かったかを知る経験となったのです。

ネパールの景色

とりわけ、文化も顔立ちも違い、言葉もわからない私を受け入れ、彼らネパール人の主となるチャイ文化・チャイのつくり方や楽しみ方を教えてもらった経験は、私を紅茶の世界へ誘ってくれるきっかけとなりました。

-藤沢『紅茶専門店ディンブラ』10年間の修行時代-1995〜2005

「将来は紅茶屋になって、ネパールで癒された場所みたいなものをつくりたい。」
自由学園を卒業後、藤沢にあった老舗『紅茶専門店ディンブラ』(2020年1月・惜しまれつつ閉店)にて、故・磯淵猛氏に10年間師事。
屈指の紅茶研究家である師匠から学ぶことは紅茶の技術云々以上に、紅茶を通して自分が何を感じ、何を伝えたいのかということでした。

紅茶

『紅茶は人が飲むから紅茶といえる。人との繋がり、相手を想うこと。』
師匠が残してくれたこの言葉は今までもこれからも、ずっと心のなかにあることばです。

-鎌倉『紅茶専門店mimiLotus』での日々-2005〜2018

2005年9月、かねてからの夢だった自身のお店『mimiLotus ミミロータス』を鎌倉にオープン。修行時代をベースにし、オリジナルの紅茶ブレンドやチャイメニューを開発。ここでは焼きたてのスコーンやワッフルをメインとし、教室やセミナーなども行い、色々な側面から紅茶を発信していきました。

ミミロータス ワッフル

年に数回訪れる海外での買い付け旅行から得るものは多く、各国のお料理や紅茶文化を伝えるワークショップは特に人気がありました。

鎌倉ミミロータスでのワークショップ

-そんな中、10年を迎え低迷期。そして、転機-2016

お店を守るために必死に走り続けた10年間。10年を過ぎて突然、このままでいいのか。という漠然とした空虚感に襲われ、モヤモヤ期が訪れます。そんな時、紅茶をはじめるきっかけとなったネパールに再訪し、現地の人たちに自分のチャイを淹れたい、飲んでもらいたいという多少無謀とも思える計画を企てます。たった10日ほどの短い滞在でしたが、それはとても刺激的で府に落ちる経験でした。

ネパールの旅

この時のことが転機となり、今までの自分への労いや新しい世界を広げるための意味も含め、一度鎌倉のお店を手放しネパールで暮らしながらチャイを淹れ歩く『ネパールご褒美修行旅』を決意。
一年かけて、お店をCLOSEする準備を進めていきました。

鎌倉 ミミロータス

-ネパールへ10カ月のチヤ(紅茶)旅へ-2018〜2019

2018年6月に鎌倉『mimiLotus ミミロータス』の幕を閉じ、8月から翌年6月まで、ネパールはポカラへと拠点を移します。

チヤ旅

ネパール中を旅しながら至るところで現地の人たちにチャイを振る舞いました。屋号は、『Chiya Pasal mimiLotus チヤパサル・ミミロータス』現地の言葉でチヤはお茶、パサルはお店の意味です。
「これは私の修行なのでお金はいりません。飲んでいってください。」
日本から来た、風変わりなチャイ屋に現地の人は行く先々で、めちゃめちゃ温かく迎え見守ってくれました。

チヤ旅

ここで過ごした時間は、30年前同じ地で感じたチャイを通して人とのコミュニケーション、自分の感性を潤すかけがえのない経験になったと思います。

ネパールでのチヤパサ

訪れた場所
カトマンズ・ポカラ・タンセン・ブトワル ・ネパールガンジ・ナラヤンガート・チトワン・ルンビニ ・ビルガンジ ・ジャナクプル・ダラン ・ビラトナガル・イラム ・マルファ・バンディプル・その他小さな街、村なども。

-そして今、これからの『旅するチャイ屋 mimiLotus』へ。-2019

ネパールから帰国し、今までの経験を生かし、現在は信州を拠点に出張チャイ屋、ワークショップ、教室などを各地で行っています。

旅するチャイ屋ミミロータスのチヤパサル

ご依頼があれば、可能な限り日本全国どこでも出向いてチャイを淹れ、旅のお話などもお伝えしたいと思っています。ゆくゆくは、信州に自分を発信できる場所(小さなお店)を持ちたいし、世界中でチヤパサルもしたい。
唯一無二の、チャイの世界を自分のフィルターを通してお伝えすることが今後の原動力となっています。

旅するチャイ屋ミミロータスのチヤパサル
吉池浩美(よしいけひろみ)
吉池浩美

1974年、長野県生まれ。
15歳の時トレッキングで訪れたネパールで現地のチャイを知り、紅茶屋になろうと決意。自由学園卒業後、神奈川県藤沢の『紅茶専門店ディンブラ』にて10年間、磯淵猛(いそぶちたけし)氏に師事する。
2005年、鎌倉に『紅茶専門店ミミロータス』をオープン。13年間の営業を経て2018年、原点であるネパールに渡り現地の人々にチャイを振る舞う目的でネパール各地を旅する。2019年夏帰国。
新しいチャイの世界を発信するため、フィールドを拡大中。