鎌倉・大船チヤパサル。
今日も全力で、チャイを作らせてもらった。
懐かしい湘南の地。私は今までここで、この地の人たちに育ててもらったのだと実感した。
今まではmimilotusという場所があった。その中にはお店の雰囲気、そこで過ごす時間、ポットサービスという3杯分の味の変化を楽しんでもらう形があった。
今はグラス1杯での勝負だ。
そのために作り方も分量もすべて一から変えた。それは今までをベースにしたところもあるし、全く正反対にした部分もある。
ネパールでみてきたものと、経験したものを足したら今の形になった。
ネパールにいる間も、帰国した後も、自分の決めていたやり方や形を一回壊してまた新しくつくりあげていくことがどれだけ難しいことかを感じていた。でも同じくらいワクワクする気持ちもある。
今日来てくれた人たちはほとんど、今までの私と、mimi lotusを知っている。だから懐かしい気持ち反面、いつも以上に緊張感もあった。
でも懐かしい顔を見て会話しながらチャイをつくって手渡すたび、頭で考えているいろんなことがどうでもよくなってしまった。
ただシンプルに、目の前にいる人に今つくりたいものをつくろうと思った。
だから今回のテーマ、『即興チャイ』はほんとに楽しかった。
私の思いつかない組み合わせからうまれる味もあったし、それが今の自分に合っていた。
決まった場所がなくても、その場その時どれだけのものがつくれるか。手渡す相手さえいれば、自分がどこに行っても変わらないのだと思う。
1杯のチャイを飲むためだけに足を運んでくださったお客さま、本当にありがとうございました。たくさん用意したつもりの材料が終わってしまい、予定よりも1時間も早くのクローズになってしまいました。そのため、せっかく来てくださったのに作れなかった方も出てしまい、本当に申し訳なかったです。
そしてmimiのスタッフたちが申し合わせたように同じ時間に集ったときは、さすがに泣きそうになってしまった。みんなありがとう。
何より、今回この場所を用意し、たくさんの準備とお心遣いをいただいた井上蒲鉾の石塚さんはじめ、快くお手伝いをしてくださったスタッフさんに心から感謝します。
「おかえり」って言ってくれる場所があるってありがたい。
湘南はやっぱり私のホームだ。